練習試合in広島城北高校!
今日は午前中に、広島城北高校と練習試合を行いました!
全部で6セット行い、以下のとおり何とか全勝することができました。
1set 25-23
2set 25-23
3set 25-15
4set 25-15
5set 25-13
6set 25-13
内容は点数を見ての通り、セットを重ねるに連れて良い所が随所に見られましたが、一方で準備が足りていなかったのも事実です。アップ不足、簡単にその一言で片づけてしまいがちですが、アップと言っても、ストレッチ、ウォームアップ、パス、スパイク…とメニューがあるわけで、その全部が悪いわけでは決してないと思います。
今日、目についたのは、パスの対人。どのペアもボールが簡単に落ちてしまっていて、それじゃあ足も動かないですよね。スタートが悪いのはほぼ毎度のことのようになっていますが、対人が変われば、必ずスタートも変わります。だって、ストレッチやウォームアップが仮にうまくできなかったとしても、対人でそれまでのロスを補うことができれば、スパイクには毎回一定の調子で入れることになります。もしそれでも「スタートが…」となれば、それは体の問題ではなく、試合に入る気持ちの問題です。でも今の状況は、この気持ちの問題以前の話であって、まず体を上げてこい、といったところです。
じゃあどうしたら対人が良くなるのか。というか、普段の練習の対人が本当にきちんとできていると言えるのか、まずそこから確認して欲しいと思います。普段の練習で、実は対人は良くないけど3マンや追いトスで徐々に上げていっている、なんて思い当たる節があれば、そこを改善しない限りスタートは絶対に良くなりません。また、僕が練習を見に行って「この選手調子良いな」って感じるのは、必ずその日の対人が人を惹きつけるほど良かった選手なので、そういう意味では対人が日によって良かったり悪かったりするのが現状なのかもしれません。
毎日のパスは先輩後輩でするのが大切だと前置きをしておきますが、次の練習試合で手っ取り早くスタートを変えたいのなら、パスパートナーを自分がやりたい人と組めば間違いなくスタートは良くなります。その証拠に、今はパスが終わっても、やり足らずに練習間でもパスをしている選手がいますよね。彼らは、パスの時間で自分が思ったようなパスが出来ていないのです。だから、練習間でもパスを求める。まずはこれをさせないような、充実のパスができる工夫を上級生が考えて欲しいと思います。やりたい人と組む、効果は必ずありますが、これが答えではありません。なぜなら、やりたい人、そうでない人と自分の中で判断してしまうこと自体、個人の差がかけ離れてしまっている証だからです。理想は、もちろん誰とでも。ただ、パスの意識を変えるには、取り入れてみても良いかもしれません。
試合に入るまでの話が長くなってしまいましたが、試合内容についても少し振り返っておこうと思います。
1set目、2set目、ともに序盤から相手にリードを許す展開でしたが、1set目は池田のサーブをきっかけに、2set目は軍神のサーブ、尚吾のブロックをきっかけに逆転することに成功しました。
まず、チームのピンチを誰かが救ってくれている、こういうときはチーム状態が良いときか、これからチームが良くなる可能性を秘めているときかのどっちかです。チームを救うプレーというのは狙って出すことが難しいので、それが自然と今日は3人の選手に出た、まずそのことが、今日の練習試合の中身が非常に濃いものだった、そう言える理由の一つです。
3set目、それまでとは一変して広大らしい良いバレーになりましたが、返球率も変わってなければ、スパイクの決定率、決定本数も変わっていません。じゃあ何で一気に点差が開いたのか。それは、選手が自信を持ってプレーするようになったからだと思います。
1set目と2set目、森井のトスが上がっていない、誰の目にもそう映ったと思います。きっと本人も、トスが上がらないことへの不安を感じていたのではないでしょうか。でも、実際には「上がっていない」のではなく、「上がっていないのもある」といった程度で、久しぶりに見た僕の目にはむしろ、今まで出来ていなかったことが出来ている、と感じたところもありました。それは、ほんとにわずかな体の使い方なんですが、冬のトレーニングを積んで、着実に身になっているように見えました。
セッターのトスはその質も然ることながら、スパイカーとの信頼関係も非常に重要なテーマの一つです。森井が不安がっていると、それは必ずスパイカーに伝わります。そして、気持ちに躊躇が生まれます。そうすると、動きが一瞬遅れる。その一瞬が、チームの歯車を乱してしまうのです。今日も言いましたが、もっとプレーに自信を持ってやっていい。森井レベルの選手であれば、出来ないことより出来ることの方がたくさんあるし、出来ないことを考えるなんてもったいありません。5set目にサーブを嵌めて、その後のトスが良かったように、自分と勝負するんじゃなくて、いつでも相手と勝負をして欲しい。今日の気持ちを忘れないで欲しいと思います。
4set目以降、Aカットが返ったのはセットに4本、つまりどのセットも20〜30%程度の返球率でしかありません。それでも点差は開くばかり、その理由はブロックにありました。
尚吾、立花、檜山がブロックポイントを積み重ね、檜山は6set目に3連続シャットなどブロックで4点を稼ぐ活躍を見せ、非常に頼もしい限りでした。森井と立花のブロックは、前に出ていなかったり、間が空いてしまったりと課題が出ましたが、ブロックポイントになっていない檜山のワンタッチなどは、チームを落ち着かせる素晴らしいプレーだったと思います。
1set目、2set目に苦労したのも、相手のスパイクを触ることができず、あたかも凄い攻撃をされているかのように感じてしまったからですが、ブロックの修正が効いた3set目からは、レシーブが一気に上がるようになり、ワンタッチからの切り返しなどでは素晴らしい攻撃がたくさんたくさん見ることができました。チャンスボールからはまだ個人の力にばらつきがありますが、池田が序盤には突いてしまっていたチャンスを、最後はしっかりと盛ることができていたように、みんなの意識が高かったと思います。ただ、意識が高すぎてちょっとしたミスで「あーっ」と言うことがないように、反省はラリーが切れてから行うように、軍神を中心に声をかけていって欲しいと思います。
両センターの使い方、これは今後も継続して課題になると思いますが、カットが常に7〜8割返る、そんなことは中々難しいと思うので、カットは大体コートの中心くらいに返してそこからどうするか、そこを詰めていって欲しいです。だから、スパイク練習なんかも、わざとチャンスを崩して森井に上げさせた方が、よっぽど実戦に近い練習になると思います。もちろん、カット陣はAカットが出来るように練習しなければなりませんが、檜山がミスなくスパイクを打てるようになってきたので、幅を生かす攻撃と、檜山本来の高さを生かした攻撃とをうまく織り交ぜて、バリエーション豊かな攻撃になることを期待しています。
また、森井が上げられない場合は、今日見せたような尚吾のトスも広大の武器になると思います。さっきの森井と同様、尚吾も自信を持ってトスを上げて、スパイカーに思いっきり踏み込んだスパイクを打たせて欲しいです。尚吾以外の人間が上げるときは、今日はちょっと言い忘れましたが、誰に上げるのかをしっかり言うこと、そしてスパイカーも自分から呼ぶこと、これは明日からの練習や関西遠征で課題として欲しいと思います。
最後にもう二つだけ褒めたいことがあります。
まず一つは、池田の時間差のブロック。目に留まったのは1本でしたが、これまで広大の弱点であった時間差のブロックを、いとも簡単について行ったのにははっきり言って驚きました。池田は他にも素晴らしいプレーがたくさんありましたが、その中でも今後の可能性を感じさせる大きなプレーでした。池田だけは今日の準備がしっかりできていたので、今後もより高いパフォーマンスを発揮することができるように継続して努めて欲しいと思います。
そしてもう一つは、すっかり最後になってしまいましたが、景山の代わりにレフトでフル出場した中田の活躍です。中田のミスは織り込み済みでこちらも見ていましたが、特にスパイクで失点する場面がほとんどなく、かと言って弱気なプレーでもなかったので、今日のMVPは間違いなく中田だと思います。
出場機会が少ないながらも今日ここまで出来たということは、日頃の練習でしっかり実戦を想定できている証拠だと思います。そう振り返ってみると、中田は練習と試合で何かを大きく変えているわけではなく、練習で出来ていないことは出来ていないし、出来ていることはそのまま出来ているなぁと思います。だから、普段の練習で出来るようにさえなれば、中田の場合はすぐ試合でも力を発揮してくれそうです。レシーブでは何本かもったいないミスがありましたが、練習での正確性が上がると、きっと試合でも上げられるようになると思います。先輩たちは教え甲斐がありますね。
今日、仮に景山が中田のポジションで出ていたとしても、これ以上の点差で勝ったり、これ以上の成果が得られたかどうかは、はっきり言って分からないと思います。それほど中田はよく頑張ったし、また景山は、自分が入るからこそ出来ることっていうのをチームにアピールしていかないといけないと思います。それができないと、中田が入ったときの方が良いよねってなると思うので、今度チームに入るときには相当覚悟を持って入って欲しいと思います。
久しぶりに長々と書きました。でもそれだけ、今日は得られたことが多くて大きかったと思います。勝間先生にも激励のお言葉を頂戴して、絶対に春リーグで結果を残したいとみんなも強く思ったのではないでしょうか。池田という素晴らしい選手を広大に送っていただき、これからも広大に選手を送りたいと思っていただけるように、池田をさらに成長させることと、結果を残して部の発展を目指していかなければと思います。
3月を締めくくる関西遠征で、今日よりも一段階二段階上のステップに行けるように、一人一人の頑張りを期待しています。明日の練習は15時から。また明日も頑張ってください☆